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『棕櫚と土鍋』展が始まりました

棕櫚と土鍋』展、昨日より始まりました。涼やかな空気の中、皆さま、お運びいただきありがとうございます。「うわぁ、土鍋がいっぱい並んでる!」と、ご近所の飲食店の店主さんもネギを片手に立ち寄ってくださり、あれこれとおしゃべり。今週は今日21日(土)、明日22日(日)と開いてお待ちしております。

 

いつもお世話になっている高田耕造商店の三代目・高田さんから、長谷園の竹村さんのお話を伺ったのは昨年のこと。土鍋のお手入れにはスポンジよりも、パームよりも、やはり棕櫚のたわしが最適で、更にはお二人共美味しいもの大好き!和歌山と三重、毎年のようにあちこちで一緒に活動なさっているとのこと。実は私もかれこれ20年近く、長谷さんの土鍋「かまどさん」を愛用していて、今回の展を開いてくださることになりました。

 

 

『かまどさん』(一番手前)を手にしたのは、当時まだ駆け出しのバイヤーだった私が、お取引先でもあった大先輩バイヤーの一言がきっかけでした。「私の家で皆で食事をすると、『あなたの家は "ごはん"だけは本当に本当に美味しい!』と言われる」と。使っていた炊飯器のごはんの味に飽いていたこともあり、初めて使った時は「このお米ってこんな味だったんだ!」と驚いたことを覚えています。

 

『かまどさん』の思い出、もうひとつ。8年前の3.11の後、私の故郷の街は壊滅的な被害を受けたのですが、ようやく物流が復活して「何かほしいものはない?」と聞いた時、普段「何にもいらない」と物質的なものをほしがらない母が「あの、美味しく炊ける土鍋、かまどさんっていうのがほしい」と。ライフラインが分断された状況下で、まずはカセットコンロとお鍋でお米を炊いたのだけれど、近所に住む親戚が『かまどさん』を持っていて、そのごはんが心底美味しくて、皆で炊いて美味しい、美味しいって食べたのだそう。順に物資が届いたり、ライフラインも少しずつ復活しても、自分たちの手で美味しいものを作って食べることができる、っていうのはやはり生きる力になると。今でも忘れられない言葉です。

 

 

普段の暮らしとは別の形で過ごす、我が家はよくキャンプに出かけますが、娘に小さい頃からマッチを使わせたり、水汲みに行ってもらったり。運んできた水は貴重なので、使うのは少しずつ。そして洗い物といえば棕櫚たわし、洗剤などなくても要らなくなったボロ布で拭き取って、高田さんちのたわしでゴシゴシ、これで十分きれいに、川も海もあまり汚さずに済みます。

 

 

とりとめもなく綴ってしまいましたが、それぞれのお品の特徴や使い方などなど、また追ってご紹介できればと思っております。